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YouTube「低評価数非公開化」は妥当な判断

時事問題から考える

本日、YouTubeが、動画に付けられた低評価の数を非公開にすることを発表しました。動画投稿者に対するハラスメント行為を防止するためだそうです。

私は、この決定は英断だと思います。日本人ユーザーと、「低評価」という仕組みとの相性が悪いことは、以前からはっきりしていました。

日本のインターネットには、「表」と「裏」があります。「表」の定義は分かりにくいですが、「裏」は簡単です。人が持つマイナスな感情(嫌悪、嫉妬、憎悪など)が原動力となっている部分を言います。

これは何も、特定のサイトに限ったことではありません。どのサイトにも、「裏」に当たる領域はあります。

近年ネット利用者層が低年齢化したことや、商業主義がインターネットに入り込んできたこともあって、「表」の領域がどんどん増えてきています。その一方で「裏」の領域は相対的に縮小しつつありますが、人間が人間である以上、「裏」が消えることは絶対にありません。

「裏」領域で活動する人たちは、特定の人を貶めようとしたり、危害を加えようとしています。一人だけでは大したことはできませんが、数十人、数百人で結託することもできるので、「虐め」や「嫌がらせ」に近い行為も比較的簡単にできてしまうわけです。

そして、その「嫌がらせ」の一環として、「裏」の人たちはYouTubeで活躍する特定の人が投稿する動画に、「集団で低評価を付ける」という行為に及んだのです。

低評価という機能は、本来「動画」を評価するためにありますが、彼らはターゲットにした「投稿者」の動画に見境なく低評価を付けることで、「こいつはこんなに低評価を集めている、ろくでもない奴だ」と吹聴する意図があったのです。

低評価と高評価の割合は動画の下部に表示されるので、非常に分かりやすいです。低評価が多ければ一目で分かりますし、初見の人が見れば「なんでこんなに低評価が?」と不思議に思うことでしょう。投稿者のイメージやブランドにも傷がつくことは間違いありません。

集団で低評価を付けるという行為は、簡単に誰でも実行できて、かつ投稿者に大きなダメージを与えることができる方法だったのです。

もちろん、純粋に低評価という機能を使っている人もたくさんいますが、日本のインターネットに蔓延る「裏」の人たちがこれを「攻撃方法」として利用した結果、低評価に対するマイナスイメージがついてしまったのです。

だからこそ、今回YouTubeは「低評価数の非公開化」という措置を取ることになったのではないでしょうか。

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