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JR花咲線で根室に行き、すぐとんぼ返りする行為について

北海道・札幌

皆さんは、JR花咲線という路線をご存知でしょうか。

花咲線とは、JR根室本線の一部、釧路~根室間を指します。正式にはこの区間も根室本線ではありますが、釧路~根室間はよりローカル色が強いエリアであるため、敢えて区別して呼ばれています。

この花咲線は特急が一切走っておらず、1両や2両だけのローカル列車が走っています。沿線には風光明媚な景色も多くあり、列車に乗っていると日本最東の自治体である根室市に行くことができるため、鉄道ファンのみならず、観光客にも大変人気のある路線です。

そんな花咲線、私は今年(2022年)6月に乗車したのですが、1つ驚くことがありました。

それは、根室に着くや否やすぐに折り返しの列車に乗って釧路方面へ帰っていく人が非常に多かったことです。

当時は青春18きっぷシーズンではありませんでしたが、「Hokkaido Love! 6日間周遊パス」や「大人の休日俱楽部パス」が使える時期であったため、6月にしては乗客は多めでした。

ざっと全ての窓側の席が埋まるレベルで人が乗っていたと記憶しています。(乗車率は60~70%程度)

ほとんどの乗客は始発の釧路駅から乗車し、終点の根室駅を目指しました。途中の厚岸駅、茶内駅などでも乗り降りはありましたが数人程度で、だいたいの人は根室まで座りっぱなしという感じ。

釧路から2時間ちょっとで、ようやく根室へと到着。根室は日本国内で最も東にある自治体ですし、納沙布岬を始めとする有名な観光スポットが多数あります。

根室駅から納沙布岬に行くバスは、花咲線のダイヤに対応しています。花咲線からスムーズに乗り換えられるようになっているので、納沙布岬行きバスも混むのではと心配していました。

しかし、蓋を開けて見ると、納沙布岬に行く人はおろか、根室駅の外へ出る人すらほとんどいませんでした。

もちろん、駅舎の外へ出て写真を撮ったりする人はいましたが、みんなすぐ駅舎へ戻り、すぐに折り返し列車に乗り込んでしまいました。

世の中には、「乗り潰し」、つまりできるだけたくさんの鉄道路線に乗ることに喜びを感じている人が一定数います。花咲線は特に観光色の強い路線ですから、そのような人がいるのは想定済みでしたが、ここまで多いとは思いませんでした。

さて、そんな私は根室駅に着いた後どうしたかと言うと、根室で2泊し、納沙布岬や明治公園などに訪れました。訪れてみて分かりましたが、根室はただとんぼ返りするだけでは分からない魅力がたくさんあります。

もちろん花咲線は本数が少ないですし、根室市内は釧路と比べるとホテルも少ないです。気軽に宿泊するのが少し難しくなるのも分かります。

でも、とんぼ返りするだけってのはどうなんだろう?とちょっと思ってしまうのです。釧路~根室は往復で4時間以上もかかる距離なわけですし、観光した方が移動した甲斐があると思うのですが。

さて、ここで読者の方の中には、「折り返し乗車する人が多いってことは、その人たちに座席が取られることはない?」と心配される人もいらっしゃると思いますが、それは大丈夫です。

JR花咲線では、根室駅に着くと「折り返し乗車される方であっても、一度荷物を持って改札から出てください」とアナウンスされます。

これは折り返し乗車する人たちによって座席が占有されることや、不正乗車を防ぐという狙いがあるのでしょう。

折り返しで乗車する場合でも、また駅の改札に並ぶ必要が出てくるので、彼らに座席を占有される心配はありません。

花咲線は乗っているだけで楽しい路線ですが、沿線自治体である根室市や浜中町も素晴らしい魅力を秘めています。時間に余裕がある方はぜひ観光もしてみてはいかがでしょうか。

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