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ヒカキン氏の所作から学ぶべきこと

一昨日9月10日、YouTuberであるヒカキンさんのチャンネル「HikakinTV」のチャンネル登録者数が1000万人を超えました。

1000万人というと、日本の人口の1割弱に相当する数字ですから、相当な数であることが分かります。

そんなヒカキンさんは子ども向けのYouTuberと思われがちですが、私は彼こそがYouTuberの模範であり、ネットで情報を発信する人が手本とすべき方だと考えています。

そこで今回は、ヒカキンさんの動画を見ていて考えた、ヒカキンさんから見習うべきポイントについて書いていきたいと思います。

①不適切な言葉を使わないように配慮している

ヒカキンさんの動画では、見ていて不快になるような言葉がほとんど登場しません。ここ数年の動画は特に気を遣っているようで、例えば「バカ」「アホ」といった言葉を使う場合も、他人を罵倒するためではなく、自虐や仲間内でふざけたりするときにだけ使っているようです。

なるべくマイナスな言葉や感情は出さず、明るく楽しい雰囲気の動画を投稿することは、簡単なことではないと思いますが、これができているのがヒカキンさんが人気を集めている所以なのではないでしょうか。

②誰にとっても分かりやすい動画を制作している

ヒカキンさんは字幕を多用しています。それだけでなく、少し読み方が難しい漢字には振り仮名も付けています。

まだ漢字をあまり理解していない子どもでも無理なく動画を楽しめるよう、しっかり配慮していることが伝わってきます。

動画内容も決して難解ではなく、予備知識がなくても楽しんで見ることができます。

また彼の動画には、BGMだけでなくSEも頻繫に使われています。その時の状況に応じて適切なSEを付けることで、ヒカキンさんが動画の一場面でどんな感情を抱いているのかが明快になり、視聴者が感情移入しやすくなっています。

字幕にBGM、そしてSE。このような複雑な編集を全て一人でやっているというのは、驚きです。

③「負の感情」が掻き立てられるような動画を上げていない

YouTube上の動画にとどまらず、世の中には、「負の感情」を喚起させることでアクセスや視聴率を稼いでいるコンテンツがあります。

例を挙げると、芸能人のスキャンダルを暴くワイドショーや週刊誌、あるいは特定の属性を持つ人を非難したり嘲笑ったりする動画などがあります。

この手のコンテンツは人間が持つ、「何かに怒りをぶつけたい」とか、「何かを馬鹿にして楽しみたい」という本能的な感情に刺さるものなので、視聴回数を稼ぎやすいのです。

しかしヒカキンさんは、そのような動画をほとんど投稿していません。あるとすれば、昨年投稿された、マスクの転売や詐欺を糾弾した動画くらいでしょうか。

負の感情を搔き立てる動画によって再生回数を稼ぐことは簡単ですが、そんな動画ばかり投稿する人が視聴者から信頼されたり、尊敬されたりすることはないでしょう。

その反面ヒカキンさんは、子どもだけでなく大人からも、高い好感度を維持しています。

炎上を起こして没落するYouTuberがいる中、安定したポジションを維持し続ける。これができる人は世界広しと言えどもほとんどいないと思います。

ヒカキンさんの存在によってネットがより良い場所になることを願いたい

ヒカキンさんが日本YouTuber界のトップに君臨していることは、日本人にとってとても幸運なことだと思うのです。

なぜなら、トップにいるということはそれだけ影響力があって、日本人の若者が彼から良い影響をたくさん受ける可能性があるからです。

日本のインターネットの歴史を振り返ってみると、もちろん良い部分も多くありましたが、負の側面もたくさんあったのではないかと思います。

そしてネットが一般に浸透した現在になっても、SNSでは誹謗中傷やデマが飛び交い、動画サイトでは迷惑行為を撮影した動画や誰かをバッシングする動画が多数存在しています。

ネットの性質上そのような負の側面が消えることはないでしょう。しかし、ヒカキンさんの所作を見て育ったこれからの日本人は、「ネットという場所は、楽しいコンテンツや、ためになる情報を共有するための場所」だと学び、ネット上でむやみやたらに誹謗中傷をしたり、人が不快になるコンテンツを投稿したりしなくなる。という希望的観測もできるのではないでしょうか。

インターネットはもちろん、YouTubeやSNSが身近にある環境で育った世代が、今後どのような振る舞いを見せてくれるのか。それが分かるまで少なくともあと10年くらいはかかるとは思いますが、今から楽しみですね。

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