当サイトについて知りたい方はこちら

Kaggle: Masterは「コンペ」オンリー?

これまでこのサイトでは、Kaggle Masterという称号にフォーカスした記事をいくつか書いていきました。

Kaggle MasterはCompetitions、Datasets、Notebooks、Discussionの4つの種類があり、どの分野であってもMasterになるのは非常に難しいことです。

ですが、Kaggle界隈において「Master」と言うと「Competitions Master」を指すことが多いという現実があります。この記事では、その理由を考えてみます。

理由①Competitions Masterの数

2020年2月現在Kaggleには2000人近くのMasterがいますが、そのうちの1500人以上はCompetitions Masterです。

Datasets/Discussion Masterは数十人ほどで、比較的数が多いNotebooks Masterも150人程度しかいません。

数が圧倒的に多いわけですから、Kaggle Master ≒ Competitions Masterと捉えられることがあるのも無理はないでしょう。

理由②Kaggleでは「コンペ」の人気が特に高い

Kaggleの面白い機能はコンペだけではありませんが、やはりKaggleのコンテンツの中で最も人気があるのがコンペであるのは確かでしょう。

コンペで金メダルを1枚、銀メダルを2枚取らなければCompetitions Masterになることはできません。したがって「Competitions Master」と聞けばコンペに少しでも参加したことがある人ならその凄さ、難しさが分かるのではないかと思います。

その反面、Datasets/Notebooks/Discussion Masterは凄さが少し分かりにくいという特徴があるのではないかと思います。コンペに参加したことがあるKagglerに比べて、DatasetsやNotebookを投稿したり、Discussionで積極的に議論をしたことがあるKagglerは少数派であると言えます。それ故、Competitions以外のMasterは影が薄くなってしまうのではないでしょうか。

理由③評価指標が異なる

Masterになるための評価指標が異なるという点も有力なのではないかと思います。Masterになるにはメダルが必要、という点はどれも同じですが、メダルを取るための条件が異なります。

Competitionsでは、メダルを取るにはコンペで上位に入る必要があります。いくらこれまでの実績があったり、フォロワーが多い人気のあるKagglerであっても、メダル圏内に入ることができなければもちろんメダルは手に入りません。

Datasets/Notebooks/Discussionでは、メダルを取る為に「Upvote」が必要になります。UpvoteはSNSにおける「いいね」のようなもので、Kaggleユーザーであれば誰でも自由にUpvoteをすることができます。

Upvoteを多く集めるためにはもちろん魅力的でクオリティが高い投稿をする必要がありますが、登録したばかりのユーザーよりも、フォロワーが多くこれまでの実績があるユーザーの方がUpvoteを多く集めやすいという特徴もあります。

また、これはあまり推奨される行為ではありませんが、Kagglerの中には他の人が投稿したNotebookのコメント欄等で自分の投稿を宣伝する人もいます。(明らかにUpvoteを求めている投稿でなけばKaggleの規約そのものには違反しませんが、よく思っていない人も多いので、控えた方が良い)このような宣伝行為によって、クオリティ不相応のUpvoteを獲得し、メダルを得ている人も実際に存在しています。

つまり、チーム参加が認められているとはいえ自分の実力が客観的に評価されるCompetitionsとは異なり、Datasets/Notebooks/Discussionではユーザーの人気度といった要素も少なからず影響を持っているため、本当に実力があるのかが分かりにくいという問題があるのではないかと思います。

まとめ

今回は、Kaggle Masterと言うと、Competitions Masterと捉えられることが多いという点について考えてみました。どの称号も実力があるユーザーでなければ獲得することはできませんが、Masterとして認められたい、Kaggle Masterを募集している企業に応募したい、という人はぜひCompetitions Masterを狙ってみてはいかがでしょうか。

タイトルとURLをコピーしました