10月1日、本日をもって、上越新幹線で走っているE4系が定期運行を終了します。E4系はかつて東北新幹線でも走っており、国内唯一の2階建て新幹線として知られていました。
私は上越新幹線に乗ることはそれほど多くはないのですが、4年ほど前にE4系に乗車していました。
2階建て車両ということで、他の車両よりも高さがあるなど、特徴的な外見です。
E4系を使用した新幹線には、”Max”という愛称が付けられていました。上越新幹線では、MaxたにがわとMaxときが走っていました。
2階座席からは通常の新幹線とは違った景色を楽しむことができました。
1階、2階両方に座席が設けられているということもあり、輸送力は抜群です。上越新幹線の高崎ー東京などでは通勤・通学需要も大きいため、ラッシュ時には特に活躍したことでしょう。
しかしその反面、車両が大きいため最高速度が他の車両よりも遅い（240km/h）というデメリットもありました。
車内には階段が付いており、これを使ってデッキから1階/2階の座席へ移動していました。階段を利用する必要があったので、バリアフリーの観点では使いづらい車両だったと思われます。
東京駅でE4系を見ることができるのも10月1日が最後です。
私のE4系に対する個人的な思い出はそれほど多くはありませんが、2階建て車両という今となっては珍しい要素を持つ車両であっただけでなく、見た目も可愛らしかったので、愛着はあったように思います。
人口減少が今後も進む日本において、2階建て新幹線車両が作られる可能性は少ないでしょう。数十年経てば首都圏でも人口が減少し始めて、通勤電車の混雑も過去の話になると思われます。
数十年後の世代は、かつて活躍したE4系などの2階建て新幹線車両の存在を知って、「昔の日本はここまでしなきゃいけないほど輸送量が必要だったんだ」と思うことでしょう。ちょうど、我々が国鉄時代の通勤電車を混雑ぶりを見て、「昔は今とは比べ物にならないほど混んでたんだなあ」と思うのと同様に。
こう考えてみると、我々は歴史の中に生きていることを実感しますね。今後も色々な車両や路線、駅が廃止になることと思いますが、廃止が宣告されてから現地に向かうのではなく、日頃から身近な場所や旅行先の様子をしっかり観察して、自分なりに記録していくことが必要だと思いました。
