世の中にはたくさんの情報系の資格や検定試験があります。
「基本情報技術者試験」や、「ITパスポート」などが有名ですが、今回は機械学習を新しく学び始めたいという方におすすめの検定試験「G検定」を紹介します。
G検定とは?
G検定は一般社団法人「日本ディープラーニング協会」が実施している検定試験で、年に3回(3月、7月、11月)に試験が行われます。
通常の資格試験とは異なり、自宅のPCやスマートフォンなどから試験を受験することができます。試験会場での「密」を気にする必要が一切ないので、このご時世に受けやすい検定だと言えるでしょう。
受験料、試験時間など
一般の方 | 学生 |
12000円(税抜き) | 5000円(税抜き) |
試験時間 | 120分 |
問題形式 | 多肢選択肢 |
問題数 | 220問程度 |
実施形態 | オンライン(自宅から受験可) |
上記表から分かるように、G検定では記述問題は一切出題されず、複数の選択肢から適切なものを選ぶという形式の問題が出されます。
試験時間は2時間あり余裕があるように見えますが、問題数もその分多いため、早いペースで回答することが求められます。
G検定ではどのような問題が出題される?
G検定には一切過去問題が用意されていないため、今までどんな問題が出たかを調べることはできません。
しかし、出題範囲が公表されているだけでなく、問題集やテキストなどがいくつか販売されているため、どんな問題が出そうかをある程度絞り込むことは可能です。
私の感覚では、機械学習や深層学習に関する知識を問う問題や、人工知能に関する法律についての問題、基本的な数学についての問題など、色々な分野の問題が出ているという印象です。
範囲がやや広いため一から勉強するのは難しいと感じる方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、専用テキストや問題集を何回も読み込んだり、機械学習のモデルやよく出てくるワード(過学習、オートエンコーダなど)についてある程度意味を理解していれば、プログラミングやITの経験がない方でも難なく合格できるのではないかと思います。
なぜG検定が初心者におすすめなのか?
先ほども言ったように、G検定に合格するためには幅広い知識が要求されます。このような知識は、機械学習を本格的に学び始めた際にきっと役立つと思います。
例えば、G検定の参考書、問題集では頻繫に「過学習」という単語が出てきます。しっかり勉強した方であれば、過学習という言葉が何を意味するのかを理解できることでしょう。
たくさんの知識を詰め込み、G検定に合格後、実際にPythonや機械学習ライブラリを用いて自分で機械学習の実装を勉強してみたいと考えたとします。
参考書やホームページなどで機械学習の実装について学んでいると、ほぼ必ずといっていいほど「過学習(もしくはオーバーフィット)」という言葉を目にすることになると思います。
ここで全く機械学習について知らない人であれば、「過学習」の意味を一から理解しなければなりませんが、G検定の勉強をしていた人であれば「過学習ってこういう意味だったね」とすんなりと学習を進めることが可能になります。
「G検定に合格した」だけではそこまで多くのメリットは得られないかもしれませんが、G検定の勉強をバネにして機械学習を更に学び続ければ、きっと自分の未来に何らかの変化が出てくると思います。