新型コロナウイルス感染症の流行が落ち着きつつあり、「GOTO」キャンペーンの再開も議論されている昨今です。
学生の皆さんも、旅行に出掛けたいと思っている方が多いのではないでしょうか。
そこで今回は、JRを使って旅行する際に使える、お得な割引についてご説明したいと思います。
学割(運賃20%OFF)
学生だけが使える割引運賃、それは「学割」です。
片道101kmの乗車券であれば、距離にかかわらず運賃が2割引になります。
学割を使用する際には、大学で発行できる「学割証」が必要です。学生証などでは代用できませんので、ご注意ください。
なお、学割を使ってきっぷを買うためには、JR駅の「みどりの窓口」を利用する必要があります。
駅の自動券売機では学割を適用することができません。少し面倒ですが、みどりの窓口に行ってきっぷを発券してください。
往復割引(運賃10%OFF)
往復割引は、学生でない方でも利用できます。
片道601km以上の距離のきっぷを買う際、往復できっぷを買うと、「往復割引」が適用されます。
往復割引を使うと、運賃が1割引になります。
片道601kmというのは結構な長距離のように思えますが、実際は大したことありません。
例えば、東京から広島まで新幹線で移動すると、乗車券の距離は片道900km近くになります。
福岡県博多であれば、1100km以上にもなります。
つまり、東京から中国地方、四国、九州地方へ出かける場合であれば、往復割引を適用することが可能です。
ただ、1つ注意すべき点もあります。往復割引という名がついているので当然ですが、この割引を使うには「往復」できっぷを買う必要があります。
例えば東京から広島へ行く場合は、東京→広島のきっぷだけでなく、広島→東京のきっぷも同時に買うということになります。
学割と往復割引は併用ができる
学割と往復割引は、併用することができます。つまり、両方の割引を同時に利用することができます。
学割は運賃20%OFF、往復割引は運賃10%OFFですから、学割と往復割引を併用すると、運賃は30%OFFになります。
ただ、JRの旅客営業規則を見ると、実際は30%OFFではなく30%を若干下回る(28%くらい?)と思われますが、今回は分かりやすく30%と書いています。
運賃30%OFFだと…こんなに安い(東京⇔博多)
今回は一例として、東京~博多間を学割+往復割引を使って移動する場合を考えます。
東京から博多までは、東海道山陽新幹線の「のぞみ」号を使います。
東京駅~博多駅間の運賃は14080円、新幹線特急料金は普通車自由席で、8140円です。
学割+往復割引で安くなるのは運賃のみで、これが約30%OFFになります。
したがって、割引を適用すると、運賃は10130円になります。
これを特急料金と合計すると、10130+8140=18300円です。
つまり、片道約18000円で東京~博多間を移動できるということになります。
片道18000円。LCCよりは高いですが、JALやANAなどと比べるとあまり変わらないか、むしろ安い金額になりますね。