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鉄道がなくなった地域を調べてみた(北海道編)(2022年9月追記)

旅行・散策・交通

昭和後期以降、次々とローカル線が廃止になっている北海道。

今回は、北海道にある179市町村のうち、かつて鉄道が通っていたけれども、今は通っていない地域を調べてみました。インターネットでざっと調べただけなので、もしかしたら間違っている部分があるかもしれません。

自治体名廃止路線廃止時期
紋別市名寄本線など1989年
歌志内市歌志内線1988年
三笠市幌内線など1987年
東川町旭川電気軌道1972年
幌加内町深名線1995年
知内町海峡線(旅客扱い廃止)2014年
福島町松前線1988年
松前町松前線1988年
壮瞥町胆振線1986年
足寄町北海道ちほく高原鉄道ふるさと銀河線2006年
音更町士幌線1987年
上士幌町士幌線1987年
鹿追町北海道拓殖鉄道1968年
士幌町士幌線など1987年
大樹町広尾線1987年
広尾町広尾線1987年
本別町北海道ちほく高原鉄道ふるさと銀河線2006年
陸別町北海道ちほく高原鉄道ふるさと銀河線2006年
岩内町岩内線1985年
喜茂別町胆振線1986年
京極町胆振線1986年
寿都町寿都鉄道1972年
雄武町興浜南線1985年
置戸町北海道ちほく高原鉄道ふるさと銀河線2006年
興部町名寄本線など1989年
訓子府町北海道ちほく高原鉄道ふるさと銀河線2006年
佐呂間町湧網線1987年
滝上町渚滑線1985年
津別町相生線1985年
湧別町名寄本線など1989年
浦臼町札沼線(新十津川ー北海道医療大学)2020年
雨竜町札沼線(石狩沼田ー新十津川)1972年
上砂川町函館本線上砂川支線1994年
新十津川町札沼線(新十津川ー北海道医療大学)2020年
月形町札沼線(新十津川ー北海道医療大学)2020年
長沼町夕張鉄道1975年
南幌町夕張鉄道1975年
北竜町札沼線(石狩沼田ー新十津川)1972年
枝幸町興浜北線1985年
中頓別町天北線1989年
浜頓別町天北線など1989年
標津町標津線1989年
中標津町標津線1989年
別海町標津線1989年
遠別町羽幌線1987年
小平町羽幌線など1987年
苫前町羽幌線など1987年
羽幌町羽幌線など1987年
増毛町留萌本線(増毛ー留萌)2016年
今金町瀬棚線1987年
江差町江差線2014年
上ノ国町江差線2014年
せたな町瀬棚線1987年
浦河町日高本線(様似ー鵡川)2021年
様似町日高本線(様似ー鵡川)2021年
新ひだか町日高本線(様似ー鵡川)2021年
新冠町日高本線(様似ー鵡川)2021年
日高町日高本線(様似ー鵡川)2021年
平取町富内線1986年
更別村広尾線1987年
中札内村広尾線1987年
鶴居村鶴井村営軌道1968年
真狩村簡易軌道真狩線1952年
西興部村名寄本線1989年
猿払村天北線1989年
初山別村羽幌線1987年

「○○線など」と書かれている地域は、かつて複数の鉄道路線が通っていたことを示しています。このような地域の廃止時期は、「○○線」が廃止になった年としています。

私が調べた限りでは、北海道で鉄道がなくなった自治体は3市56町7村だと分かりました。圧倒的に町や村が多いですが、市が3つもあることも驚きです。とはいえ、3市のうち歌志内市は炭鉱閉山で人口が激減し「日本一人口が少ない」市になっていますし、三笠市も炭鉱閉山がきっかけで人口減が進み、人口が1万人を切っているので、もはや通常の「市」と同等に捉えるのも難しくなってきているのかもしれません。

その反面、紋別市は市内に空港(紋別空港)があることもあり、人口は全盛期よりは減っていますが、減り方は鈍く、人口はまだ2万人を超えています。

地域から鉄道がなくなった年を見てみると、国鉄分割民営化のタイミングである1980年代と、新幹線開業やJR北海道の経営環境悪化に伴って路線の廃止が進んだ2010年以降が多いことが分かります。

特に2020、2021年には札沼線と日高本線の一部区間がそれぞれ廃止になっており、たくさんの自治体が鉄道を失うことになりました。

将来的にも、北海道ではさらに鉄道の廃止が進むことが考えられます。例えば留萌本線や根室本線の新得ー富良野間。留萌線が廃止となれば、留萌市、秩父別町、沼田町から鉄道がなくなることになりますし、根室線新得ー富良野間が廃止となれば、南富良野町から鉄道がなくなります。(南富良野町には石勝線も通ってはいますが、駅は設置されていません)

この他、北海道新幹線札幌延伸に伴って存廃が議論されている並行在来線区間(函館本線の一部)も危ういです。北海道の鉄道は今後どうなるのでしょうか。

私個人的には、せめて今特急が走っている路線と、風光明媚な釧網本線は残って欲しいと思っています。

※追記(2022年9月)

記事を書いてから約1年。残念ですが、また鉄道が失われる自治体が出てくることになりそうです。

JR留萌本線の石狩沼田ー留萌間が、2023年春に廃止されることが決定しました。これで、2023年春には留萌市から鉄道が消えることが確定しました。北海道の「市」から鉄道が消えるのは、三笠、歌志内、紋別に続き4例目となります。それと同時に、留萌振興局からも鉄道が消えることになります。

鉄道がなくなった振興局(総合振興局)は、既に檜山、日高がありますが、ここに留萌が加わることになります。

留萌本線の残された区間(深川ー石狩沼田間)も、2026年には廃止されます。2026年には、秩父別町と沼田町から鉄道が消えることになるでしょう。

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