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ローカル線の将来:「廃止」が迫っていても諦めないことの大切さ

時事問題から考える

島根県の大学で、JR木次線の活性化を狙って地元大学生たちが積極的に活動しているそうです。

JR木次線は島根県(山陰)と広島県(山陽)を結ぶ、いわゆる「陰陽連絡線」の1つとされるローカル線です。

陰陽連絡線は高規格路線である智頭急行線や高速道路の出現により、年々衰退しています。2018年に木次線と同じく島根県と広島県を結んでいたJR三江線(江津ー三次)が廃止になったことは記憶に新しいでしょう。

昨今の新型コロナウイルス感染症の流行で経営環境がより厳しくなっている鉄道事業者にとって、「稼げない路線」を削減することは急務となっているようで、木次線を持つJR西日本は路線を廃止することを含めて、ローカル線の見直しを行っていくことを表明しています。

このような情勢から考えると、おそらく遅かれ早かれJR木次線は廃止になってしまう可能性が高いでしょう。

しかし、だからといってローカル線を活性化させようとする活動を行うことが「無駄」というわけではないと思います。

ローカル線は沿線地域と結びついて初めて成り立っているとも言えますから、ローカル線を盛り上げることは地域を盛り上げることにつながります。

JR木次線の沿線には、雲南市、松江市、奥出雲町、そして広島県の庄原市といった自治体があります。

松江市は島根県の県庁所在地ですから知っている人がほとんどだと思いますが、それ以外の自治体のことはよく知らないという人も多いのではないでしょうか。

そこでSNSや動画投稿サイトなどを用いて、ローカル線の旅そのものの魅力だけでなく、沿線にある素晴らしい自然や風景、食、観光スポットなどを細かく紹介していく。

そうすれば、多かれ少なかれその地域に興味を持ち、「一度足を運んでみたい」とか「この地域についてもっと知りたい」などと考える人も出てくると思います。

「どうせ廃止になってしまうのだから何をしても意味がない」と思考停止してしまうのは早計で、廃止になろうとなるまいと、数十年後先を見据えた持続可能な地域を作っていくためにも、ローカル線を積極的に宣伝することは大切なのだと感じます。

私の地元にも、ローカル線がたくさんあります。その中には、ネット上で「ここはもうすぐ廃止だろうな」などと揶揄されている路線もあります。

確かに民間企業が路線を運営している以上、廃止は避けられないことなのかも知れませんが、私はその路線を安易に見捨てることはしたくないと思っています。

まあ「言うは易く行うは難し」なのも事実です。新型コロナウイルスの流行が落ち着いたら、一度観光を兼ねてローカル線に乗りに行ってみたいですね。

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