新型コロナウイルス感染症の影響で、多くの企業がリモートワークを取り入れました。リモートワークでは基本的に通勤は不要になるため、通勤客からの収入が減ってしまった鉄道各社は大きな損失を被っています。
そこで私が考えるのは、リモートワークをする人が地方に暮らし、定期的に首都圏などにある本社に出向かなければならない時は新幹線を使うという、「リモートワーク+新幹線通勤」の形です。
新幹線通勤というと、お金がかかるから難しいと考える方も少なくないと思います。
平日毎日新幹線で東京と地元を往復するのであればその通りですが、週に1回、もしくは月に1回程度であればそこまで大きな出費にもなりません。
例を挙げて見ると、群馬県の高崎駅から東京駅まで新幹線自由席に乗った場合、片道運賃は約4500円。栃木県の小山駅の場合は約3500円。静岡県の三島駅の場合は約4000円です。
これらの地域から週に1回新幹線で通勤した場合、1か月およそ28000円から36000円程度の出費で済みます。月に1回の場合は尚更安くなります。首都圏の家賃が高くて狭い賃貸住宅に住むよりも、はるかにコスパが良いと思います。
そして新幹線通勤にかかる時間は、駅近に住んでいれば片道1時間程度。駅からやや離れた郊外地域でも1時間半から2時間あれば東京についてしまいます。
毎日片道2時間かけて通勤すると考えれば結構な重労働になりますが、週に1回、月に1回と考えれば大したことはありません。
リモートワークでほとんど出社することがないのに、狭くて居住性の悪い首都圏の自宅にこもって働く。こっちの方がよほどきついのではないかと思います。
リモートワーク+新幹線通勤というライフスタイルが浸透すれば、地方に移住する人がどんどん増えるでしょうし、JRは新幹線収入を獲得することができます。
そして、関東近郊には多くの新幹線停車駅がありますから、移住候補地もたくさんあります。
もちろん会社がある地域から離れた場所に住むには会社の許可などが必要になると思いますが、居住地に制約がない企業の方はぜひ地方暮らしを実践してもらいたいです。
東京近郊の自治体の中には、栃木県小山市や群馬県沼田市、埼玉県熊谷市など、新幹線通勤にかかる費用を補助してくれる自治体もいくつかあるので、興味のある方はぜひ調べてみてはいかがでしょうか。